「高濱先生が亡くなった」
そう連絡が来たとき、悲しさよりも驚きでいっぱいでした。
光陵高校の定年まで、あと2年くらい。
その2年でさえも、短いなあ、もっと長くいてほしいなあと思っていました。

定年して退職した後もきっと、メールのやり取りや、悩み相談をするのだろう、
もし、私が教員として同じ職についたならば、その道の先輩として私に助言や喝をいれてくださるだろうと、
当たり前のように考えていました

なので、まさか、このような突然のお別れになるとは考えもしませんでした。


私たち24期生が、高濱先生が見送った最後の卒業生となるなんて。



思い返せば、先生との関わりは3年間、美術の話、人生相談、愚痴を聞いてくださったり、教育の話や社会問題など、
先生の持つ幅広い知識、教養、深い考えで、美術に限らず沢山のお話をしてくださいました。
中でも印象深かったのが、「美術を勉強している人は美術だけやってるんじゃだめだ」という言葉です。
私がニュースで聞いた問題について意見を先生に伺ったときは、「そういうことを考えていくのは、とってもいいことだよ」と言いながら、
持前の知識を織り交ぜながら、私の想像を超えるコメントを返してくださいました。
もう一緒に話をすることができなくなった今、私にとって、高濱先生との出会いは奇跡としか言いようのないものだったのだ、と痛感しています。


高濱先生の指導、助言、会話、見えないけれども感じる思いやり、遅くまで残って仕事をしている姿。
どの生徒に対しても愛をもって接し、決して威張ったり、突き放すことなく、最後まで責任をもって仕事をやり遂げる姿。
すべてが私の記憶に焼き付き、今の私の理想像として、こころにあります。


高濱先生に教わったことは、本当に単に技術的なものだけではありませんでした。
信頼関係って、気持ちが強ければ強いほど自然とできてくるものなんだなあと、行動をもって教えてくださったのだと思います。


私が関わることができたのはたった3年間だけでしたが、一生記憶に残る、誇りの先生であり、心の恩師です。


本当にありがとうございました。




美術科24期生・油絵専攻・石井花苗